コンクリート技士の合格率を上げるためにやっておきたい過去問(1)
今回は、まずはコンクリート技士試験の中でもはじめのほうに出題されるセメントの規定に関する問題です。セメントに関する知識をおさえると合格率は確実にあがります。
すくなくとも、ゼネコンマンの特に、現場管理の方にとっては、普段あまり接しない知識なので、このセメントの知識の有無が合否を左右することになります。
■ポルトランドセメントの少量混合成分とは
ポルトランドセメントにおける
少量混合成分とは、『JIS R5210 3 種類及び構成』の箇所で、少量混合成分は、JIS R 5210 の中の『5.3 に規定するものを組み合わせて用いてもよい』との記載があります。
そこで、おなじく、JIS R 5210 の 5.3をみてみると、5.3 少量混合成分 とあり、そこには次の記載があります。
少量混合成分は、次に規定する
4種類とする。
そして、その4種類とは、
1.高炉スラグ
2.シリカ質混合材
3.フライアッシュⅠ種または、
フライアッシュⅡ種
4.石灰石
とあります。おぼえておきたい項目です。
■少量混合成分の既定値とは?
さて、上記で、少量混合成分が
- 高炉スラグ
- シリカ質混合材
- フライアッシュⅠ種または、
フライアッシュⅡ種 - 石灰石
と学んだわけですが、それぞれの既定値とはどんな数値となるのでしょうか。意外にこういった数値をしっかりおぼえているか、覚えていないかで、合否がわかれます。
たしかにおぼえていなくても正解がわかることは多いです。しかし、確実に合格をねらうのであれば、こうした数値をおさえておきましょう。
さて、その数値ですが、『JIS R 5210』において、普通、早強及び、超早強ポルトランドセメントの構成として少量混合成分の合量(質量%)を
0以上5以下と規定
とあります。
■正解は?
というわけで、今回の問題
(1)普通ポルトランドセメントでは、少量混合成分の合量の上限値が規定されている。
の答えは、質量%で、5%以下と、上限値が規定されているわけですから、『 ○ 』となります。
■ちなみに三酸化硫黄の規格値は?
ちなみに、おなじ JIS R 5210 をみていくと、普通ポルトランドセメントにおいて、三酸化硫黄の規格値についても触れられています。
この規格値は、次のように記載があります。
普通ポルトランドセメントの三酸化硫黄の規格値を3.5%以下と規定。
普通ポルトランドセメントの4種類の少量混合成分の既定値が、5%以下であったのに、三酸化硫黄の規格値に関しては、すこし厳しめになっていて3.5%以下となっているのです。
こうした知識もあわせておぼえておきましょう。
<<2021年8月22日コンクリート技士講習より追加情報>>
今年のコンクリート技士講習のテスト問題で、少量コンクリートの上限値が、早強ポルトランドセメントおよび、超早強ポルトランドセメントに関しても、上限値が5%と規定されるようになっていること、および、普通エコセメントも石灰だけ5%を上限として加えてよいということが問題で触れられていました。
上記と同じくコンクリート技士試験のポイントとなると思いますので、今回追記しておきます。ちなみに、5%とは、質量比で5%となります。このあたりもしっかりと把握しておきましょう。
<<コンクリート技士試験概要>>
1.コンクリート技士試験 効率合格勉強法 まず過去問【1日目】
4.コンクリート技士問題・解答速報(案)2018年合格点・難易度は?
<<最重要事項の確認>>
1.コンクリート技士試験過去問ポイント 【アルカリシリカ反応抑制】
4.コンクリート技士試験過去問題ポイント【高流動コンクリート】
6.コンクリート技士試験過去問題ポイント 【塩化物イオン許容値】
<<合格率をあげる過去問>>
1.コンクリート技士の合格率を上げる過去問(1):少量混合成分
2.コンクリート技士の合格率を上げる過去問(2):早強セメント
3.コンクリート技士の合格率を上げる過去問(3):中庸熱セメント
4.コンクリート技士の合格率を上げる過去問(4):低熱セメント
6.コンクリート技士の合格率をあげる過去問(6):フライアッシュ
7.コンクリート技士の合格率をあげる過去問(7):骨材含水状態