コンクリート技士の合格率を上げるためにやっておきたい過去問(8)コンクリート補強材の(鋼材)問題

鋼材の性質

今回は、コンクリート用の補強材(鋼材)に関する問題です。
今回の問題もおぼえておくだけで、
合格率が確実にあがる部類の問題です。


■コンクリート技士過去問題(8)

コンクリート用補強材に関する次の一般的な記述のうち、適当なものはどれか。

(1)コンクリートとの付着強度は、丸鋼よりも異形棒鋼の方が大きい。
(2)鉄筋コンクリート用棒鋼の弾性係数は、引張強さに比例する。
(3) 鋼材は、含有炭素量が多いほど、破断時の伸びが大きくなる。
(4)PC鋼材を引っ張って一定の長さに保つと、時間の経過とともに、その引張応力が増加する。

この問題では、付着強度
そして、丸鋼、異形棒鋼の違いがわかっていれば
問題を解くだけならすぐに解答できてしまいます。



よくあるのですが、
コンクリートやその関連する事柄に関する
正確な知識をもっていれば、すぐに解答できる問題があります。



そこには、正確な、確実な知識であるということが、
重要となってきます。
正確であれば、解答にも迷いません。
あいまいだから、解答が2つくらいにしか、しぼれずに、
間違えてしまうのです。



そこに注意して、勉強はしていきましょう。

付着強度とは?
棒鋼の弾性係数とは?
含有炭素量は?
PC鋼材とは?

■付着強度とは?

付着強度とは、
『コンクリートに埋め込まれた鉄筋、PC鋼材などの引抜力の最大値を
 2つの材料が接触する付着面積で除した値。』



今回の問題の場合、
引抜力がおおきいほうが正解となります。
丸鋼と、異形棒鋼のちがいがわかっていれば、
すぐに、表面がつるつるの丸鋼よりも、
異形棒鋼のほうが、引抜力が大きいことがわかります。
つまり、異形棒鋼のほうが、付着応力度が大きいことがわかります。


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■棒鋼の弾性係数とは?

弾性係数とは、ヤング率ともいわれ、



E=σ/ε 




ε:ひずみ、σ:応力、E:弾性係数(ヤング率)

である。
棒鋼における弾性係数は、引張強さにかかわらず、
205KN/mm2 くらいです。
なので、(2)の選択肢は、×となります。

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■含有炭素量とは?

鋼材でたとえば、炭素鋼の場合、炭素含有量は、
質量%濃度で、0.02~2.14%の範囲程度であります。
この炭素量が含有されている率がおおきくなると、引張強さや、
硬さは増すのですが、伸び・絞り減少します。
つまり、破断時の伸びは小さくなります。



これは、完全な知識問題で、
鋼材における炭素量による性質をしっかりと
暗記しておけば、(3)が×であることは、即座にわかります。

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■PC鋼材とは?

つぎに、PC鋼材です。
これもPC鋼材の性質を確実に暗記していれば、
苦もなく、正解にたどりつけます。



PC鋼材は、鉄筋などの補強用鋼材よりも、高い引張強度をもっている
プレストレストコンクリート用の鋼材であります。
PCに高強度の鋼材をもちいるのは、コンクリートのクリープや乾燥収縮で
時間の経過とともに、プレストレスが減少したあとにも、
十分なプレストレスを確保するためです。



そもそも、PC鋼材とは、引張応力を与えて、
一定の長さにたもっておくと、時間の経過とともに、
その引張応力が減少してしまいます。




この現象は、リラクセーションとよばれています。
このリラクセーションがおきたあとでも、十分な強度をたもてるように、
強度担保したものが、PC用鋼材なのです。

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どうでしたか。
今回のコンクリート技士過去問では、
ほとんど知識さえあれば、解ける問題でした。



まだ、コンクリート技士の試験まで、5ヶ月ほどありますから、
過去問をやりながら、正解以外の選択肢に関しても、
今回のように、勉強していけば、正確な知識がつみあがり、
確実に正解にたどりつけるようになります。



勉強法のコツでもありますが、
正解以外の選択肢にかんしても、
しっかり確認をおこないましょう。

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