高炉セメントとは?

高炉セメントは、その名の通り、高炉での鉄の製造過程で生じる副産物である高炉スラグを主要成分として使用するエコフレンドリーなセメントタイプです。このセメントの主な特徴と利点には以下のようなものがあります。

1.低熱発生:

高炉セメントは、ハイドレーション(硬化)過程中に発生する熱が一般的なポルトランドセメントよりも少ないため、大規模なコンクリート構造物や質量コンクリートの鋳造に特に適しています。この特性により、内部の温度上昇が抑制され、熱によるひび割れのリスクが減少します。

2.耐硫酸塩性:

高炉スラグを含むこのタイプのセメントは、硫酸塩による侵食に対して高い耐性を示します。そのため、硫酸塩が豊富な土壌や水中での使用に適しています。

3.強度の向上:

長期的には、高炉セメントはポルトランドセメントと同等またはそれ以上の強度を発揮する可能性があります。これは、スラグがポゾランとして機能し、時間の経過とともに追加的なシリカと反応して強度を高めるためです。

4.環境への影響:

高炉スラグは産業廃棄物の一種であるため、そのリサイクルと再利用により、CO2排出量の削減や天然資源の保護に寄与します。その結果、高炉セメントは環境に優しい選択肢と見なされることが多いです。

5.アルカリシリカ反応(ASR)の低減:

高炉セメントには、通常のポルトランドセメントと比較してセメント内のアルカリ成分が少ないという特性があります。

この結果、アルカリシリカ反応(ASR)と呼ばれる、コンクリート内での有害な化学反応のリスクを軽減する効果があります。このアルカリシリカ反応は、コンクリートの構造的完全性を損なう可能性があります。

関連する各種規格においても、このASRを抑制するための措置として、高炉セメントのB種およびC種の利用が推奨されています。これは、これらの種類のセメントがASRを起こす可能性を低減する効果が認められているためです。

ただし、高炉セメントを使用する際には、初期強度が比較的低いため、特定のプロジェクトや環境条件に応じた適切な対応が必要です。適切な設計と施工方法を確立するために、現場の条件や必要とされる性能基準を十分に考慮することが重要です

高炉セメントが実際に使われる場所とは?

高炉セメントは、その独特な特性と利点を活かして、さまざまな建設プロジェクトやアプリケーションで使用されています。以下は、高炉セメントが一般的に使用されるいくつかの場面です:

大規模構造物:

高炉セメントは熱発生が少ないため、ダム、橋、トンネル、高層ビルなどの大規模かつ厚みのあるコンクリート構造物にしばしば使用されます。これは、大量のコンクリートが一度に鋳造される際に、熱によるひび割れを防ぐためです。

海洋構造物:

高耐久性と低透水性、さらには耐塩性のため、港湾施設、岸壁、防波堤などの海洋および沿岸構造物に使用されます。

硫酸塩に富む環境:

高炉セメントは、硫酸塩に富む土壌や地下水中でコンクリートが硫酸塩攻撃にさらされる可能性のある地域(例えば下水処理施設や工業地帯)での使用に適しています。

道路と空港:

耐摩耗性と長期的な耐久性から、高炉セメントは道路、高速道路、ランウェイ、滑走路などの舗装にしばしば用いられます。

環境に配慮したプロジェクト:

高炉セメントは、環境に優しい建材を求めるプロジェクトにも適しています。スラグは、通常は廃棄物として処分されるものを再利用するため、環境への影響を低減します。

農業施設:

硫酸塩と化学物質に対する高い耐性のため、農業用施設の床や構造にも使用されます。

いろいろありますね。参考にしてください。