さて、今回も、
前回に引き続き、2017年更新講習
で学んだ、コンクリート技士試験対策に役立ちそうな最新情報です。
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コンクリートのひび割れ調査、補修・補強

コンクリート技士試験
迫ってきています。


ちまたでは安倍首相が国会を解散して、
建設業の行く末も若干、
気になるところです。


しかし、コンクリート技士試験は
まってくれません。
しっかりあと、7週間、がんばりましょう。


前回も記載しましたが、
コンクリート技士試験においては、
細かい数字の記憶が、
最後の合否の分かれ目になることがあります。
そのことを、
しっかり念頭において
勉強していきましょう。


コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針-2013-

今回は、コンクリートのひび割れに関しての
まとめ及び、最新情報です。


昨今では、
なにかと、コンクリートのひび割れが
現場では話題になることが
あるかとおもいます。


ぜひこの機会に、
数字的な基準を押さえておきましょう。


なお、この指針ですが、
『コンクリートのひび割れ調査・補修指針』
として、1980年に刊行されています。
その後、改定を繰り返し、
2013年4月
改訂版が刊行されています。


ここでの数値などが、
試験に出題される可能性もあるので、
確認しておきましょう。

今回の指針の対象者

ひび割れ指針は、
構造物のオーナーを対象としています。
なので、
ひび割れに対する
調査、原因推定、評価、補修・補強の要否
など、について、
実務経験などないひとでも
ある程度判断できるように
記述されています。


実際、コンクリート技士の更新講習に
おける、講習で、
対象者は、


『自宅のコンクリート部材のひび割れを
 発見したマンションの住人』



あるいは、


『本年よりRC橋の維持管理担当
 となった自治体職員』


などといった、
コンクリートのひび割れに対して、
ほとんど実務経験のない人も
ふくめて対象を想定しています。

コンクリートのひび割れの評価の例

ひび割れの評価の例としては、
下記のようなことがあげられています。

一般屋外環境下での評価例

0.5<w     :大(20年耐久性)
0.4<w≦0.5 :大(20年耐久性)
0.3<w≦0.4 :中(20年耐久性)
0.2<w≦0.3 :小(20年耐久性)
    w≦0.2 :小(20年耐久性)

wは、ひび割れ幅を示し、
単位は、mm

評価の意味としては、
下記のとおり、

大:ひび割れにより性能低下が顕著であり、
  部材が要求性能を満たしていない


中:ひび割れが性能低下の原因となるが、
  軽微な対策により対処が可能


小:ひび割れが性能低下の原因と
  なっておらず部材が要求性能を満足する



なお、カッコ内の20年耐久性とは、
耐久性評価結果を
保証できる期間の目安の年数。


試験的なポイントとしては、
現場でのイメージと同じですが、
0.3mm以下であれば
問題は、少ない。



つまり、
上記の言葉を借りると、
性能低下の原因となっておらず
部材が要求性能を満たしています。



0.3mmをこえてくると、
なんらかの処置が必要となります。

ちなみに、上記の評価は、
あくまでも、一般屋外環境下であり、
海の近くの『塩害・腐食環境下』
基礎などの『土中・屋内環境下』
では、評価がかわってきます。

塩害・腐食環境下

0.5<w     :大(20年耐久性)
0.4<w≦0.5 :大(20年耐久性)
0.3<w≦0.4 :大(20年耐久性)
0.2<w≦0.3 :中(20年耐久性)
    w≦0.2 :小(20年耐久性)

塩害・腐食環境下においては、
0.2をこえて、0.3mmでも
性能低下の原因になりうる範囲と
なっています。


この違いをコンクリート技士試験の
ポイントとしては、
押さえておきましょう。

土中・屋内環境下

0.5<w     :大(20年耐久性)
0.4<w≦0.5 :中(20年耐久性)
0.3<w≦0.4 :小(20年耐久性)
0.2<w≦0.3 :小(20年耐久性)
    w≦0.2 :小(20年耐久性)

土中・屋内環境下においては、
塩害・腐食環境下における
ひびわれの評価とは逆に、
0.4mmをこえて、0.5mmの
ひび割れにおいても、
性能低下の原因となりうるが、
軽微な対策により対処が可能としています。



このことも、
コンクリート技士試験のポイントとしては、
記憶しておきたいところです。

コンクリートひび割れの補修・補強の要否の判定例

上記の評価で大・中・小と、
コンクリートの性能評価をだされましたが、
補修などの判定はどうなるのでしょうか?



これについても、
本指針では、
たとえば、『中』の評価を得たものに対して
下記のような判定例を示しています。



10年未満 ・・・補修不要
10~20年・・・基本的には補修不要
         (場合によっては、補修必要
          定期的なひび割れ調査実施は必要)
20年以上 ・・・補修必要


コンクリートのひび割れまとめ

コンクリートにひび割れは
つきものです。


この機会にこうした数値も
しっかりと、把握したうえで
実務にあたりたいものです。


実際お客さんなどと
話すときに、数値的根拠などを
しっかりと把握していると
信頼もえられることができます。

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